Voodoo Glow Skulls
スカコアの帝王。
このバンドは90年代にパンクキッズだった頃にドチャクソやられました。
当時のスカ・パンクっていうと No Doubt とか Dance Hall Crashers みたいな歌モノ、もしくはツーステップで踊れるような2トーンスカ、Reel Big Fish、日本では PotShot や Kemuri あたりが人気でしたが、もうどれもこれも愉快で軽快なんです。せいぜい Mighty Mighty Bosstones がメタリカの Enter Sandman のカバーしてるくらい。
スカ自体がジャマイカのレゲエをルーツにしてるのもあって、それはそれでいいですし、好きなところでもありました。
いくつかピックアップしてみます。
次のこれなんかは全然スカじゃないですけどね笑
いやみんなカッコイイんです。カッコイイんですけど、軽いんですよね。それを求めるときにはメチャメチャ踊れますが、たまに物足りなさを感じてもいました。
そんな中、出会ったのがこの Voodoo Glow Skulls です。
とりあえずギターが重いです。普通のクリーントーンでツッチャッ、ツッチャッってやらない。リフやメロディも基本マイナー進行。全然浮ついてない。これみよがしにチェックのジャケットとか着ない。ボーカルもドスの効いた低音ボイス。
でもこれだけBPM早いのに、強めにディストーションがかかったギターでもキレの良いウラ打ちしてますし、こんなに音数が多いのにホーン隊もゴッチャにならずにキッチリ整理されてます。相当うめーな、っていうのが第一印象でした。
このジャケットからもわかりますけど、スカバンドなのにジャマイカじゃなくてメキシコをルーツにしてるんです。ラテンの陽気な草吸ってハッピーみたいなノリじゃなくて、常に生死の境にいるようなシリアスで重たいスカパンク。もうそれだけでクッソカッコイイ。マリファナじゃなくてメタンフェタミンみたいなヤバさ。
かなり異色のスカバンド。今聴いてもメチャカッコイイ。