Macintosh Plus ( Vektroid )

Macintosh Plus。

 

 

2010年に突如として現れた、音楽界の突然変異であるヴェイパーウェイヴの創始者

 

 

本名義として Vektroid っていう名前を持っています。

Macintosh Plus は、その数多ある名義の中の一つなんですが

その名義で出しているのがコレ。

ヴェイパーウェイヴといえばコレ。

 

サフランク420 / 現代のコンピュー

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一応サンプルの元ネタこちらです。

DIANA ROSS it's your move

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 一聴して「・・・??」ってなるかもしれないんですが

この独特の空気感がハマるんですよね。

 

 

 

Vektroid は20代のアメリカ人の女性です。

vektroid.bandcamp.com

 

 

花の専門店

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これも一応元ネタこちら。

Pages - If I Saw You Again

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スロー再生させるだけで歪で不気味な雰囲気にしてしまう、そのアイデアが素晴らしい。

 

 

 

インターネット黎明期に、まだマイノリティだったネット民の先鋭感とアングラ感の入り混じった意識と、テレホーダイでネットを巡回していたら時間を忘れて午前4時位になっていた時の、テキストサイトの空気感にどっぷり浸かった頭で感じる覚醒と朦朧の間のあの感覚をノスタルジーと共に強烈に感じさせます。

 

 

 

 

このスクリーンセーバーに見覚えがある人ならわかりそう。

 

 

 

 

 

Fuji Grid TV名義の、日本のTV番組やCMをサンプリングして作った曲。

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基本的には「著作権?何それ美味しいの?」の精神で作られてるので、流通に乗ってお茶の間に届くことはまず無いと思いますが、将来のモンド・ミュージック的な書籍があったら載ってくるでしょう。

そういう音楽が正規の販促ルートではなくインターネットを通じて広まったっていうコンテキストも、Vaporwave を Vaporwave たらしめている要素でもありますね。

インターネットが無かったら育たなかったジャンル。

 

 

 

 

ともかく、この『フローラルの専門店』が現代のポピュラー音楽の歴史的な転換点となり、世界中の音楽ファンの間で Vaporwave ブームが巻き起こります。

 

その後この Vaporwave は EDM カルチャーの FutureBass と融合して FutureFunk という陽キャジャンルが発生し、その後も Seapunk や VaporNoise、また Muzak の1ジャンルでもある MallSoft 等、数多くのサブジャンルが生まれることになります。

 

 

竹内まりやの Plastic Love が海外で謎の大ブームになっているのも、もとを辿ればこのアルバムが起点になっていますね。

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そういった感じで、陽キャ/陰キャ、フロア/ベッドルーム、ライトファン/コアファンの境なしに様々なリスナーに、この突然変異のDNAが受け継がれて届いています。

 

 

 

 

ちょっと興味を持ったら、一通り流して雰囲気を掴むとハマる気がします。

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この、ある意味「雑」なコラージュ感とノスタルジーがクセになります。笑

 

 

正直、アラフォーのオタクにはドンピシャ過ぎてちょっと涙すら出てくるんですけど、どういう育ち方をしたら20代でこういう曲が作れるんでしょうね。謎の才能。